突然の臨時休校でとまどっている皆さんに、行けない時間も有意義なものに変えて欲しいと願って、その方法をお伝えしています。今日はYouTubeを使った「世界のひろげ方」をお教えします。
紹介してくださるのは、野中潤先生(都留文科大学文学部教授)です。
国文学科の教授にして、大学の図書館長でもある野中先生。実はGoogle for Education認定イノベーターでもあって、ICTを使った学びにもお詳しいのです!!
では先生、よろしくお願いいたします。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
本でも映画でもドラマでもありません。私がおすすめしたいのは、YouTubeです。
大学の授業でYouTubeのことを取り上げる時に、いつもこんなことを伝えています。
YouTubeにも文学はある。
YouTubeは学びの敵ではない。
YouTubeには、この世界を深く理解し直す道筋を示してくれる動画があります。
たった5分で涙があふれるほど感動させてくれる動画があります。
人がつながることの素晴らしさに気づかせてくれる動画があります。
毎日のようにYouTubeを見ているみなさんは、もう知っているかもしれませんが、
たとえばこんな動画はどうでしょう? いずれも5分程度の短い動画です。
- あまりにも意外で、あまりにも自明の事実に心が揺れる。ブラックな労働の真実。
- 喜びと悲しみを行き来する人生は、振り子みたいに止まらない。たった4分30秒の人生。
- 君たちが通う学校システムに裁判所が下す判決は、有罪? 無罪?
- 自ら命を絶った少年の母の思いを乗せた仮想現実のパレードが起こすドラマ。
- “オンリーワン"が生まれる瞬間を記録したドキュメンタリー。歌の力に心がふるえる。
感情をゆさぶるこうした短い動画は、ほかにももっとたくさんあります。自分でも探してみてください。
それから、10分から20分ぐらいの長めのものが多いですが、もっとダイレクトに学びに役立つ動画もあります。毎日世界中で10億回も再生されているという教育系のYouTube動画です。
学びたい人のための動画を作る人を、教育系ユーチューバーと呼びます。
そこで、学校の勉強が気になる人のために、日本の代表的な教育系ユーチューバーのチャンネルを2つ紹介します。
- 休校で受けられなかった授業をちゃんと受けたい人。不得意な分野を復習したい人向け。中学高校の教科書の内容をすべて学べるチャンネル。(理系科目中心)
- 授業で雑談を聞くのが大好きな人向け。(文系科目中心)
YouTubeは学びの敵ではない。YouTubeでもこんなに豊かに学べるということを、それを知らない大人にも知らせてあげましょう。